危険物取扱者の資格を活かせる仕事
危険物取扱者は、消防法で定められた危険物を「扱う」「立ち会う」ための国家資格です。指定数量以上の危険物を貯蔵・取り扱う施設では、有資格者がいないと作業そのものができないため、資格が仕事に直結しやすいのが特徴です。
資格が必要になる職場
ガソリンスタンド
法令上の施設区分:給油取扱所
ガソリン・灯油・軽油を扱うため、乙4の資格が最も直接活きる職場です。セルフ式のスタンドでも、お客さんの給油を制御卓で監視・許可する従業員として危険物取扱者が配置されます。資格がない人が危険物を扱うときは、甲種または乙種(その類)の危険物取扱者の立会いが必要になるため、有資格者はシフトの組みやすさの面でも重宝されます。
化学工場・製造業の工場
法令上の施設区分:製造所・一般取扱所
塗料・溶剤・燃料などを扱う工場では、危険物取扱者が作業そのものや無資格者の立会いを担います。一定量以上の危険物を扱う施設では「危険物保安監督者」を選任する必要があり、これは甲種または乙種の危険物取扱者で、製造所等で6か月以上の実務経験がある人から選ばれます。
タンクローリー(危険物の輸送)
法令上の施設区分:移動タンク貯蔵所
タンクローリーで危険物を移送するときは、その危険物を取り扱える危険物取扱者が乗車し、免状を携帯しなければなりません。車両の大きさに応じた運転免許もあわせて必要になります。
ビル・施設の設備管理
法令上の施設区分:地下タンク貯蔵所・一般取扱所など
ビルや病院、工場の非常用発電機・ボイラーの燃料(重油・軽油など)を管理する仕事です。設備管理(ビルメンテナンス)の求人では、電気工事士やボイラー技士などと並んで乙4が挙げられることがよくあります。
倉庫・物流
法令上の施設区分:屋内貯蔵所・屋外タンク貯蔵所など
危険物を保管する倉庫では、入出庫や保管の管理で危険物取扱者が必要になります。扱う物質によって、乙4以外の類が求められることもあります。
どの種類を取ればいいか
| 種類 | 扱える危険物 | 立会い |
|---|---|---|
| 甲種 | すべての類 | できる |
| 乙種 | 免状に記載された類 | できる(その類のみ) |
| 丙種 | 第4類のうちガソリン・灯油・軽油・重油など一部 | できない |
ガソリン・灯油・軽油などの身近な燃料はすべて第4類なので、仕事で求められることが最も多いのは乙4です。まずは乙4を取り、扱う物質に合わせて他の類を追加するのが一般的な順番です。
乙種を1つ持っていれば、他の類は「性質・消火」10問・35分で受験できます(科目免除のしくみ)。また、乙種の第1類または第6類、第2類または第4類、第3類、第5類の4種類以上の免状を持っていると、甲種の受験資格が得られます。
受験資格や免除の条件は変わることがあります。最新の情報は、一般財団法人消防試験研究センターの試験案内で確認してください。